
もくじ
「見学から体験」実施率70%アップ!「秘伝のたれ」浸透の成果
― トレーニング進行中の現在、変化や成果を感じていますか?
美映
リクルートには「問い合わせ → 見学 → 体験 → 面接」という流れがあるのですが、特に「見学→体験」の実施率が大きく向上しました。元々20%ほどだったのが、現在は90%近くまで上がりました。これは大きな成果だと感じています。
由梨子
トレーニングを通じて「リクルートがどれほど重要か」「どれだけ自分の想いを乗せられるか」を改めて考える機会になりました。これまでの体制では難しかった部分ですが、リクルート業務を切り出し、強化した結果、しっかりと成果につながりました。
まさに「濃縮されたたれ」が染み込んだ感じですね(笑)。
美映
個人的な感想ですが、スキルアップはもちろんのこと、それ以上に求職者に対する向き合い方が大きく変わったと感じています。
「見学の1時間で運命の人になる」これが私の最大のミッションです。見学時間の中で「ここで働きたい」「この人たちみたいになりたい」と思ってもらうことが大切だと気づきました。これは、トップパフォーマーの風間 の想いを学んだことが大きなきっかけでした。
いまでは、見学時に求職者が本気で自分の想いを伝えてくださり、一緒に涙を流すこともあります。
運命の人として「絶対一緒に夢や目標を叶えましょう」と約束をして体験へチャレンジしていただけるようになったのは、私にとって大きな成長です。
未経験からトップパフォーマーへ!成長を加速させる「たれ」の力
― 友紀さんはどんな変化を感じましたか?
友紀
入社したばかりの頃は、右も左も分からず、がむしゃらに目の前にあるものを吸収しながらやってきました。
「秘伝のたれ」プロジェクトに参加し、ステップを踏みながら業務を可視化することを学びました。その過程で、トップパフォーマーの松原の動きを詳しく知ることができたんです。「どのように関係を構築してきたのか」「どんな想いで動いていたのか」をリアルに学び、実践に落とし込めるようになりました。
結果として、今では松原が担当していた案件をほぼすべて引き継ぐことができるレベルになりました。
企業様や支援事業所様との3社間ミーティングもこなし、急な対応にも冷静に対応できるようになりました。
また、お客様の本音を引き出し、根本的な課題解決を実現できるようになり、ヒアリング力も確実に向上したと実感しています!
ー成長を感じた具体的なエピソードが他にもあれば教えてください。
由梨子
美映さんが担当するリクルート領域では、求職者さんに対するトークのトレーニングをします。実際のトークを録音し、みんなでフィードバックをし合うのですが、「恥ずかしい」「自信がない」という気持ちが美映さんには当初あったように感じました。
でも、「運命の人になるんだ」という意識が芽生えることで、自信がつき、積極的に取り組んでいましたよね。
美映
そうですね。求職者との1on1の録音を聞き、フィードバックをもらうことで、どんどん成長できました。風間に「トップパフォーマーだね!」と言ってもらえたことも嬉しかったです。
「秘伝のたれ」プロジェクトを通じて、「私が吸収したものを仲間に伝えたい」「KEIPEのメンバーがもっと生き生きと働ける社会を作りたい」という強い決意も生まれました。
成長痛を乗り越え、達成へ!KEIPE式、顧客との信頼構築
ーチャレンジングな場面を、おふたりはどのように乗り越えたのでしょうか?
友紀
カスタマーサクセスのトレーニングでは、毎回ロールプレイがあります。皆さんの前で発表するときには、当たり前にできるレベルに仕上げてくるよう求められました。時間をかけて自分の中に落とし込みながら発表するのですが、知っている人たちの視線を浴びながら話すのは緊張しましたね。
厳しいフィードバックを受けることもありましたが、私にとっては成長痛でした。「もう問題ないです。合格です」と言っていただけたときには、自分の成長を実感しましたし、実際に企業様や事業所様に説明するときには自信を持ってお伝えできるようになりました。
「この人に任せられる」と思っていただけるようになったのは、大きな成果だと思います。
美映
私は、ENERGIZEの担当の方から言われた言葉が印象的に残っています。
「美映さんの忙しさはわかっています。でも、どれだけ忙しくても、このトレーニングは絶対にさぼらないですよね。それは求職者の方々の『運命の人でありたい』という強い意志があるからこそ、約束を守ってくださるんですよね」と言ってくださったんです。すごく嬉しかったですね。
由梨子
意志があれば行動は変わりますよね。
友紀
そうですね。KEIPEグループ全体を通して、楽しみながら成長するコツを知っている人たちの集まりだなと感じています。
もちろん、苦しいことやつらいこともあります。でも、カスタマーサクセスの現場では完全否定は絶対にありません。「その気持ちは分かるけれど、もっとこうしたほうが良いと思う」といった前向きなフィードバックが多いんです。
トレーニングが始まる前にはチェックインがあり、「今日、この場をどういう空間にしていくか」という共通認識を持った状態でスタートします。
そのおかげで安心して発言でき、フィードバックも「本当にありがとうございます」という気持ちで受け取れました。この環境があったからこそ、乗り越えられたんだと思います。
心理的安全性が成長を加速!KEIPEの学びの場
ーチェックインとは、トレーニング開始前に共通認識を確認する時間ということでしょうか?
由梨子
そうですね。スタート時に全体で認識を合わせます。ロールプレイのフィードバックでは、まず良かった点を共有し、その後に改善点を伝えるようにしています。
ポジティブな思考がベースにあるので、それがそのままお客様への対応にも反映されていると思います。
友紀
具体的には、みんなでルールをつくっていました。例えば「誰かが発言しているときは傾聴する」「言っていいのかな?と迷うことがあるなら、必ず共有する」などです。
この意識を共有した状態でスタートできるので、安心感がありました。
ー心理的安全性がしっかり担保されているんですね。
美映
そうですね。トレーニングは基本的にオンラインで行われているんですが、風間は普段忙しく飛び回っている中でも、トレーニングの際には必ず私がいる場所で見ていてくださいました。
由梨子
即時フィードバックがありましたよね。
美映
はい。トレーニング後も時間を取ってアドバイスしていただき、サポートの厚さを感じました。
ーさまざまな組織で働いてきましたが、人づくりに十分な時間や資源を割くことができず「やりながら学べ」のようなところもありました。KEIPEの「秘伝のたれ」プロジェクトを伺っていて、「人づくりにここまで力を入れるのか!」と驚きますし、正直うらやましいですね。
由梨子
KEIPEでは、トレーニングだけではなく、OJT※1とマインドセット※2が組み合わさることで、短期間で効率的に成果を出せるように育成しています。
※1 OJT(On-the-Job Training)
仕事の実務を通じて新しいスキルを習得するための教育方法。研修生や新入社員が実際の業務に従事しながら、先輩や上司から指導を受けることで、実践的な知識や技術を身につける。
※2 マインドセット
心理学やビジネスの分野で使われる用語で、「人の思考様式」や「物事に対する基本的な考え方」を指す。
美映
動機づけの天才たちがそろっていますからね。
由梨子
そうですね。トレーニングの成果を実践で活かし、うまくいった部分を次の業務に反映させる。録音や記録を残し、それを題材に次のトレーニングを行う。
このように、研修と現場を行き来しながら成長できる環境が整っています。
トレーニングを終えて──成長した実感の声
ー3ヶ月のトレーニングを経て、トレーニーとトップパフォーマーの双方から、多くの気づきと学びが生まれました。現場で起きたリアルな変化とその背景を、ここでご紹介します。
風間さん(トップパフォーマー)
美映さんのトレーナーとして伴走する中で、一番印象的だったのは彼女の変化です。
参加当初の「興味がある」という好奇心が、トレーニングを通じて「トップパフォーマーになる」という覚悟に変わり、自分の立ち位置が明確になったように思います。
他者に言われてやるのではなく、自分で選んで行動する姿勢に、明らかな変化が見られました。
美映さんと友紀さんには、たくさんの体験を経た学びを体現し、「美映さん・友紀さんみたいになりたい!」と思われる魅力的な存在になってほしいですね。
僕自身久しぶりにリクルート業務に関わったことで、ニーズをキャッチして合わせていく感覚やコミュニケーションの取り方をあらためて学ぶ機会にもなりました。特に、個々の成長を加速させる“土壌”の重要性を再確認できたことは、自分自身にとっても大きな学びでした。
「秘伝のたれ」がKEIPEにもたらす可能性の一つは、ノウハウの言語化と仕組み化を通じた組織文化の確立。もう一つは、その型を活かしながら、さらに発展させていく「守破離」※3の実践だと思っています。
この二つを通じて、持続可能な成長の仕組みを作っていきたいですね。
※3 守破離(しゅはり)
日本の武道や茶道、芸術などにおける修行の過程を示す概念。成長の段階を「守」「破」「離」の3つに分けて表現している。
・守:教わった基本的な型や技術を忠実に守り、反復練習を通じて基礎を固める段階
・破:基礎が身についた後、他流派や他者の技術を研究し、自分に合った新しい型を模索して既存の型を破る段階
・離:型から離れ、自分独自のスタイルや境地を確立する段階。師匠や流派に縛られず自由な創造性を発揮する。
友紀さん(トレーニー)
このトレーニングを通じて、短期間で基礎業務を習得し、実践に移すことができました。特に「伝えること」「聴くこと」の重要性を強く実感し、今後に活かしていきたいです。
私は「働きたい方がイキイキと働ける環境」を目指していて、そのためにも、まずは自分自身がポジティブに働く意味や楽しさを言葉でしっかり伝えていくことが大切だと感じました。
企業様・事業所様の双方にとってWin-Winとなる関わりを諦めずに追求し、学びを次世代へ鮮度を保って継承していけるよう取り組んでいきます。
美映さん(トレーニー)
トレーニングを終えての率直な感想は「さみしいな」です。 毎週のトレーニングや日々の実践が本当に楽しくて、トップパフォーマーの風間さん、サポーターの皆さん、ENERGIZEさん、なによりもこのような機会をくれたKEIPEに感謝の気持ちしかありません。
トレーニングを通じて、日々の考え方やあり方に大きな変化がありました。 KEIPEの大切にしている価値観を自分の想いと共に自信をもって社外や求職者に伝えることができるようになりました。その結果、大きな成果も出すことができています。
今回のトレーニングで得たものすべてをKEIPE、求職者に還元していきます。 KEIPEには「雇用を作るんだ!」と事業を推進している心強い仲間がたくさんいます。 だから私はその仲間の想いを叶えるためにも、働きづらさを感じている地域の人々の想いを叶えるためにも、トップパフォーマーであり続ける必要があります。
地域のリクルーターとしてKEIPEのビジョンである「障害を特別なものにせず誰もがそこにいていい社会」を必ず実現していきます。
KEIPE流「秘伝のたれ」プロジェクト 未来への展望
ー「秘伝のたれ」プロジェクトを経て見えてきた成果や、これから挑戦したいことを教えてください。
由梨子
ようやくスタートラインに立ったという感じですね。
ENERGIZE様にすべてを委ねるのではなく、学んだことをすぐに実践し、成果を示しながら進めていくことが大切だと感じています。
友紀
トレーニーとして教わる中で、教え方も同時に学びました。
「もっとこうした方がいいのでは」と思う部分は改善を重ね、より良いサービスや対応、フローをつくっていきたいですね。「秘伝のたれ」プロジェクトでその基盤を築いていただいたと実感しています。
由梨子
仕事の進め方だけでなく、教え方や伝え方も「たれ」として染み込んでいくんですね。
美映
私は「美映のたれ」を作ることが目標です。学んだことを実践するだけでなく、その中に目的や意図を持たせ、自分のエッセンスをどう加えていくかが、これからの重要なミッションだと考えています。そのために、誰よりも探求し続け、トップパフォーマーとして最前線で活躍する覚悟でいます。
友紀
私も自分だけの「たれ」をつくることを目指しています。もちろん、松原がこれまで築いてきたやり方や考え方をベースにしていますが、それをそのまま伝えるだけではなく、自分なりの伝え方や工夫を加えていきたい。
同じ目的に向かうとしても、人によって道筋は違うし、教わる側も多様です。だからこそ、いろんな型を見せられるようになりたいですね。新しいことに挑戦し続け、常にアップデートしていくことが大切だと感じています。
ー「秘伝のたれ」プロジェクトを今後、どのように展開していくのでしょうか?
由梨子
最初は特定の部署のノウハウを引き出すつもりだったんですが、深堀りしていくうちに、これは全体に通じるものだと気づいて。
そこで、KEIPE社内だけにとどめず、オープンにして勉強会を開いたり、成果発表の場をつくりました。新しい動きにつながったなと感じています。
また、トレーニングの仕方についても多くの学びがあったので、それを活かして、今は新卒社員向けのオンボーディングプログラムを、美映さんたちと一緒につくっているところです。
入社後、短期間で会社のことを理解して、現場でしっかり活躍できるような流れを整えたいと思っています。
—ちなみに、そのチーム名って「たれんじゃーず」って本当ですか!?
由梨子
はい、本当です(笑)。秘伝のたれを継承する戦隊ってことで。ふざけてるようで、けっこう本気なんです。
はじめての仕事に、チームで誇りをもって面白く取り組めたらいいと考えて、このように名付けてみました。
友紀
私は所属するKEIPEコネクト株式会社の「ロジコネクト」の取り組みを全国へ広げていく役割を担っています。「秘伝のたれ」をベースにしたワーク形式の教育プログラムを試行中で、企業様や支援事業所様向けのセミナーも計画しています。ENERGIZE様との取り組みで得た知見も活かして、実践的で役立つ情報を発信していくつもりです。
KEIPEコネクトのサービスは、ただのパッケージ商品ではなく、そこに込めた想いに共感していただいてこそ。そうした背景も含めて伝えられる体制をつくっていきたいと思っています。
美映
私がリクルート分野で取り組んでいるのは、ただ人を採用して終わりではなく、その人が会社の中で活躍し、組織全体をより良くしていくことです。この考え方をKEIPE全体に浸透させていきたいと思っています。
さらに私は、KEIPEの枠を超えて、地域全体のリクルーターのような存在になれたらと考えています。働きづらさを抱える人たちが「ここなら一歩を踏み出せる」と思えるような場所をつくりたい。そしてKEIPEでトレーニングを受けて社会に出ていく、そんな仕組みを整えることで、働くよろこびや「誰かの役に立てている」という実感を持ってもらえるのではないかと思っています。
働くよろこびを実感し、未来を切り開くために
友紀
代表の赤池が「やらされていると感じると苦しくなる。自らやるように」とよく言うんですよね。特にKEIPEコネクトでは、関係者と合意しながら進めるスタイルが根づいているので、自分からやる意識を持つことがとても重要だと感じています。
私自身、以前は上司に言われたことをこなす働き方をしていて、「楽しく働きたい」という理想と現実のギャップに悩むこともありました。
でもKEIPE・KEIPEコネクトと出会い、仲間と一緒に働く楽しさを実感できたのは大きな転機でしたね。次は周りに働く喜びを感じてもらえる環境をつくり、その喜びを次世代に伝える循環を築いていきたいと思っています。
美映
KEIPEのすべての活動の土台には、しっかりとした経営理念があります。単に「良いサービスを届けたい」というだけでなく、「KEIPEのファンを増やしていく」ことを目指している。
そしてその根っこにはやはり、「心が満たされる場をつくる」「働くよろこびを伝える人を創る」といった、KEIPEが大切にしていることがあるんですよね。
由梨子
人は一人では生きていけません。支え合い、助け合いながら生きていく社会の中で、単に社員として成長するだけでなく、社会に貢献できる存在になることが大切だと考えています。
後に続く人を育てる力や、共感を広げる力を持った人を増やしたい。そのためには、人間力や信頼を築く力、そしてビジネススキルを兼ね備えた魅力的な人を育てていくことが必要だと思っています。
【この記事を書いた人】
松川 清美|フリーランスライター|NGO広報・編集
インタビュー・取材記事を中心に、企業・団体の想いを伝えるライティングを手がけています。
📝 執筆記事:
「山のようにめぐる世界を目指して」
「ウィズダイバーシティが山梨の企業にもKEIPEにもWin-Winな2つの理由」
「【物流 × 障がい者就労支援】で新たな価値を創造! ロジコネクトのチャレンジ」
「「規格外フルーツ」を「地域をつなぐ宝」に。nouto、5/2工場直売所グランドオープン!」
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